◆掃除の知恵◆酢
環境にやさしいエコクリーニングができます。食品でありながら雑菌の繁殖を抑える働きが酢にはあります。その効果は、食品の腐敗防止や、台所用品のお手入れに使われてきました。酸性の酢は水アカのようなアルカリ性の汚れに浸透し、取れやすくする働きがあります。またアルカリ性である重曹と反応して、汚れを浮かび上がらせる働きもあります。
●掃除に使える酢とは
掃除で使う酢は「食酢」で、一般的な「穀物酢」で十分です。調味料が入っているものは掃除には不向きです。
■使用上の注意
・大理石など酸性に弱いものには使わない。
酢の使い方・基本の2パターン
●酢(そのまま使う)
薄めたりせず、そのまま使う方法。重曹と合わせて使う時は熱する場合もあります。お掃除で使う酢は「食酢」で、一般的な「穀物酢」で十分です。
●酢水
酢1:水2〜3の割合で混ぜて使う方法。スプレー容器に入れておくと、お掃除の時に便利。臭いが気になるなら精油を入れてください。
※50mlで精油1滴程度で十分
例)酢50ml+水150ml→精油4滴
酢の働き
●抗菌作用
酢は微生物の繁殖を抑え、それ以上増えないようにする働きがあります。この働きは昔から知られており、まな板の消毒・抗菌などに使われてきました。
●溶解作用
酢に含まれる水素イオンが汚れに浸透して溶かします。酢は酸性なのでアルカリ性の汚れに対して強く働きかけます。
●消臭作用
不快な臭いとされるアンモニア臭や魚の生臭さ、たばこの副流煙などはアルカリ性の臭いなので、酢の酸性の性質によって中和され、消臭されます。
●中和作用
酸性のお酢はアルカリ性のものと反応・中和することでお掃除効果を発揮します。アルカリ性である重曹と一緒に使うときのお掃除硬貨もこの中和作用によるものです。
●還元作用
酢には金属のサビを防止する働きがあります。これは、酢に含まれる水素イオンがサビ物質からサビの原因である酸素が出るのを助ける働きをするためです。
酢の使用例(使用方法)
●蛍光灯
酢を入れた水に浸して固くしぼったぞうきんで拭きとります。
●食器
洗剤ではとれないコップの底にこびりついた牛乳の汚れなどに酢をひとたらしキュッとこすればあっさり落ちます。
●蛇口
コットンに酢を含ませて磨けばピカピカになります。当然殺菌効果もあります。
●ペット
ペットの臭い消しとしても使えます。カーペットを汚しても薄めの酢水を含ませたぞうきんでたたいておけば臭いも大丈夫です。
●トイレの消臭
水で2倍に薄めた酢を霧吹きに入れておき、臭いの気になるところにスプレーすると、嫌なアンモニア臭が中和されて消えます。
● 石けんシャンプー後のリンス
石けんでシャンプーした直後の髪はアルカリ性に傾いているので、髪本来の弱酸性に戻すために、酢で中和してやると快適です。
洗面器1杯のお湯に、さかずき1杯(約30ml)の酢を溶かし、髪全体に行き渡らせた後、良くすすいでください。
● 畳の黄ばみ対策
黄ばんだ畳は、薄い酢水(水2リットルにコップ半分程度の酢を溶かしたもの)に浸したぞうきんを固く絞って、畳の目にそって軽く拭くと、黄ばみが少し取れます。